昨日に続いて、旧HPからの移行(一部改変あり)です。今回は昭和のテレビ?ラジオかな?の作り手だったある人のこと。昭和のマスコミ繋がりということでひとつご容赦を。
2017年10月のブログより
若い友だちが遊びに来てくれた。
まだ、3度ほどしか顔を合わせたことのない人のことを
友だちといってしまうのはどうかとも思うが、
僕は彼のことをそう思っている。
うれしいのはもちろんだし、意味もなく楽しい。
いや意味はあるか。まるで中学生だ。
それとも中学生はもっとアレかな。
アレがなにかはよくわからないけど。
さて、友だちつながりということにかこつけて話は
全然違うところに飛ぶ、大昔まで飛ぶ。
「友だちになりましょう」
40歳以上の人なら知らない人は少ないある大先輩に
「それじゃあ、あなたとボクは友だちになりましょう」
と言い出されたことがある。
戸惑った。「何この人?」とも思った。
なんと答えたかは覚えていない。
九州へのフライトがあるというその人は、
赤坂から羽田空港へ向かうタクシーの中でずっと喋り続けた。
空港についても搭乗の寸前まで話は続けられた。
その時、僕が何を話したかは、はっきりと覚えていないが
若輩者のある問いかけに、その人はしばし口をつぐみ、
それまでの早口がウソのように、すこしゆっくりとした口調でこう答えた。
「ボクは そうは思いません。」
思いませんの部分が妙に断定的だったのは気のせいか。
そこから、なぜ自分がそう思うのか、そう思うに至ったのか。
甲高い声で懇切丁寧に時間をかけて説明してくれた。
そのあまりの親切さ、丁寧さにちょっと辟易もしたけど、
とても真剣で説得力があったことは、印象として残っている。
印象だけで内容を覚えていないのは、若かったせいか。
そうじゃないな。ただ単にバカだっただけのことです。
多分友だち云々については、
どこのどいつだか知らねぇガキと二人っきりで
タクシーになんざ乗っちゃいられねぇや、
だったらいっそ、こいつを友だちってことにして‥‥。
とまぁシャイな江戸っ子流のシャレだったんでしょうけどね。
我が家に来てくれた友だちもシャイで誠実な人だ。
類は友を呼ぶってこのことですか?
図々しさをデフォルメしたようなお前がいうなって。
いやなに友だちっていうのも悪くないという話だ。
ねぇ、永さん。あの時、僕に言ってくれましたよね。
「友だちになりましょう」って。