日本を代表するグルメといえば今は寿司、ラーメンですよね。タンタン・クーマが住んでいる札幌は味噌ラーメンの本場。おいしそうにラーメンを食べる海外のお客様はもう日常の光景です。日本の食文化としてメジャーな存在となったラーメン、海外ではどんな立ち位置にあるんでしょう。ラーメン好きとしては気になるところです。
マンハッタンの当たり前ラーメンはとっくにアメリカ料理の1ジャンル?
このところ急速に食の先進地化が進むアメリカはどうでしょう。世界の最先端が集まるニューヨーク。その中心地マンハッタンでラーメン専門店やラーメンをメニューにのせる店舗の数は2018年の時点で84店舗。マンハッタンの都市圏人口は約166万人、これをアメリカの総人口に対比させるとアメリカ全土では16500軒ものラーメン店がある計算になります。ちなみにアメリカ全土における日本食レストランの総数は2017年度で約2万1000軒。さすがその4分の3を占めるほどのラーメン無双ぶりはないでしょうが、アメリカの食の1ジャンルとして受け入れられている事実がなんとなく見えてきます。
アジア系住民の急増もラーメン文化を後押ししてる
このラーメン人気。背景には2018年現在2,000万人以上と2010年からジャンプアップしたアジア系住民の急増も無視することはできません。また映画やドラマなどでもチャイニーズフード系のテイクアウトをチョップスティックで器用に食べるシーンはもうおなじみのもの。箸での食事をスタイルがアジア系住民以外に広まったことも、この傾向を後押ししてるんじゃないのなどと思ってます。
日本文化から国際文化へラーメン大変身
さて、ここからがいよいよお話の本題。カロリー大国アメリカで人気のラーメンといえばこってり味のとんこつ系というのがこれまでのイメージでした。しかし、今人気となっているのはラーメンとしては異端?の植物系。ヴィーガンラーメンなのです。ニューヨークやロサンゼルスではすでに何軒もの店がメインメニューとして人気を集め、あのとんこつラーメンの雄、○○堂のニューヨーク店でさえニューウェーブとしてヴィーガンラーメンに力を入れるほど。時代のニーズに合わせて進化するあたりがラーメン隆盛のヒントのようです。
メインストリームへのヒントは文化のごちゃまぜ
そこで思い出すのが昭和から平成にかけてのラーメンブーム初期。札幌系味噌に始まり、博多ラーメン、熊本ラーメンに代表される九州とんこつ系、喜多方醤油味、山形、和歌山、尾道に、こってり味京都ラーメン。日本ローカルの新勢力が次々台頭し、醤油ラーメンの王道首都圏がこれらの勢力を飲み込むように新しいラーメンを生み出していったラーメン英雄興亡史。群雄割拠の時代ですね。
そして日本の味は世界の味へ
上で書いたラーメン英雄興亡史と反対のことが今世界規模(大げさですけど)でおこっているようなんです。ラーメンというお手本があってそれぞれの国が自分なりのラーメンを楽しみ始めてる。いわば食のローカライズ。地域の名物が国際的な人気者になるために不可欠の現象なんじゃないでしょうか。同じ麺料理のパスタに続けですね、そのうち各国で実はラーメン発祥の地は我が国だ。なんて論争がおこるかも。まっそれもありでしょう。本家としてはどっしり構えていきますか。
インスタントラーメンのことをもっと知りたいなら
すでに国際的な位置を占めているインスタントラーメンはどうでしょう。韓国、タイ、中国、インドなどアジア系はもちろん、フランスやスイスではあのスープで有名なクノールやマギー、そしてネスレなどが即席麺を開発販売するなどすで世界の食文化として定着しています。日清食品のカップヌードルミュージアムはそんなインスタントラーメンの歴史を知るには絶好の施設です。
カップヌードルミュージアム横浜(安藤百福発明記念館)
住所:神奈川県横浜市中区新港2-3-4
TEL:045-345-0918
HP:https://www.cupnoodles-museum.jp/ja/yokohama/
カップヌードルミュージアム大阪池田(安藤百福発明記念館)
住所:大阪府池田市満寿美町8-25